佐藤写真館

隠れたる名勝・あやめ二題

平成元年7月16日

梅雨の被害は北東のやませ風の影響が甚大だが、内陸地方は沿岸地域よりは悪影響はないようで、あやめの開花も十日も早い。 大船渡市内も九日以来気温が上り、三十度をこす真夏の暑さとなった。冷害を心配した農作物も、どうやら急速に発育を促すように見える。

市内の花木もさつきは終り、遅れたあやめも一斉に咲き揃った。七月七日は日頃市町、新沼正助様の庭園を訪れて花を観賞した。毎年お邪魔しているのだが、実によく管理が行きとどき、見事な咲きぶりだった。何より地形に恵まれ、水が豊富で清水が他に満たし、錦鯉が遊泳して広大なバックは五葉の秀峰を眺望できるなど最高の環境である。

七月十日は引続き夏雲が西の空からちぎり綿のように東の方に流れていて朝から暑い日だった。今日は碁石のあやめ見物だ。民宿浜守館の庭園を拝見させて貰う予定で、電話で咲きぶりを問い合せたら、昨日まではあやめ祭りで多忙だったが、二、三日前までの冷え込みで例年より遅れたが今は満開見頃とのご連絡。友人も誘ったが、都合で参加者はなく、息子が車を出してビデオカメラ持参で送られた。

浜守館の庭前から見事なあやめが迎えてくれた。何十種類か、本宅を取り囲んで段々の裏山まで一面の花、花、花、菖蒲だ。

あやめ祭の宣伝で六月二十六日に行った時は気温が低く、予定より遅れて蕾がかたかったが、今日は見事に開花していた。

碁石海岸からほど近い丘の小高い花園からは、眼下に景勝碁石浜を見おろし、遠く太平洋を見渡せる。観光の環境としては三陸沿岸の一つのリゾートである。二十日頃まで見られる。五葉山麓のあやめと海の見えるあやめ。他地区では見られぬ特別な名所である。